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ここしばらく、論文やら、学振DC1(博士課程生が生活費と研究費をもらえる制度)の申請書やらを書いていて、疲れました。金くれ。 具体的な申請書を上げたりはしませんが、知ってる人になら、言ってくれれば多分見せます。

だいたい申請書を書くのに三週間近くかかりました。 なんとなく埋めるのは割とすぐでしたが、あれこれとやっていると専攻内の締切の一日後まで割とかかりっきりになってしまったという感じです。 熱い戦いを振り返ってみますが、他の人の参考になるかはわからないです。

申請書を書く上でつらかったこと

筋を立てるつらさが3割、枠に収めるつらさが7割でした。 既存研究を調べるのにも時間は使いましたが、楽しかったのでつらくはなかったです。

筋を立てるというのは、まず第一に研究計画に軸線を立てて目標をはっきり定めるということです。 なんとなくやりたい研究はあるものの、なんとなくやりたいと書くだけでは当然ダメです。 始めから筋がはっきりしている人もいるでしょうけど、わたしの場合は意識的に筋を通す必要がありました。 それからこれまでの研究の背景なんかも、そうやって通した筋に沿うように書くことになります。 もちろん研究内容はやったことを素直に書けばいいのですが、どの問題意識を重点的に書くべきかなどは、これからの計画によって変わってくるかと思います。

後は枠です。 書きたいことを書いたら枠はさっさと埋まってしまいました。 これを、内容を取捨し、言い回しを取っかえ引っかえして、またパッと見の印象があまりと黒々と詰まりすぎないように、削っていくことになります。 図表もギリギリまで調整することになって、ことはミリメートル以下を争います。 PDFファイルを画面に表示すると線をピクセルにフィットさせてレンダリングされるので微妙な配置がわからなくて、高解像度ディスプレイがあると便利なのにと心底から思いました。 この作業を締切前日まで行ったのが、つらさの3.5割でした。残りの3.5割は後にでてきます。

散歩

六義園を散歩しました。 小高く築かれた丘から、緑の狭間にさっと水辺に架かる橋が見はるかせたのは圧巻でした。 よくも計算して造られているなあと、申請書もこう計算して書かれるべきであると、書類に追われる身には感じられました。 それから、なんかそのへんの道端にいるのよりも、鳩が綺麗な気がするんですよね。 食べてるものが違うのかもしれないですし、気のせいかもしれないですが。 この鳩のように、美しいところに居られる美しい存在であれたらと思いがよぎりました。 だけど、きっとそう在れるのはほんのひと握り。

炎上

申請書が一通り完成した締切前日の夕方に、フォントサイズが規定よりも小さくなっていたことが発覚しました。 原因は、ドキュメントクラスとして元々jarticleを使うようになっていたのを(lt)jsarticleを使うように変更したことです。 どうもプリアンブルにあったフォントサイズ指定が効かなくなっていたようです。 とりあえず、疲れたので寝るとメールを送ってふて寝をしました。

あくる締切当日に、フォントサイズを上げるように設定を行いました。 幸いにも行間はそれなりに空いていたので、行幅を変えずにフォントサイズを上げることはできます。 とにかく早く終わらせることを優先して、フォントサイズ指定が効かない原因を調べないままfontspecのscaleオプションでごまかしました。 やってみると、ほぼあらゆる段落が一行ずつ伸びて悲惨なことになっています。

それからは、事務室に一日遅れるとお詫びを入れた上で、ひたすらにあらゆる段落を縮めました。 言い回しを変えたり、内容を減らしたり、別の段落に内容を移動させたり、段落をマージしたり、まあ色々としました。 これが最後の一日に降りかかってきた、つらさの3.5割です。 おかげで深夜4時半くらいには全体が完成して、昼に起き出してから目が覚めた頭で見返して修正し、なんとか締切翌日には提出することができました。

その他申請書の内容について

基本的な戦術としては、「こいつは凡百な研究をしているわけではないっぽい、これを落としてはいけない」、と思わせる圧倒力を狙いました。 ちょっと高密に書いたので、読む側としては大変かもしれないと少し申し訳なくはあります。 ただ、それだけを理由として落とされることはないかなあと。 漢字のひらき具合などは学振の書類と同じくらいを意識しましたが、別に申請内容の言葉は書類のメタな言葉とは違うので、あとからするとそんな意識はいらなかったなと思っています。

DC1・DC2で書かないといけない自己評価は、どんな人材が求められていることは意識しつつも、わりかし正直に思っていることを書きました。 小説家でもない凡庸には、正直に思っていなければパワーのある文が出てこないもので、そういうパワーは投げつけてもいいかなあと。 まあ、自分の良いっぽいところを見てゴーマンなことを書くことにはなります。 あとは一般的なこととして、逐一あざとく主張には理由をつけるということも意識しました。

締切を終えての感想

この前の論文の締切よりは体力的には全然マシでしたが、精神的にはきびしいタイプの締切でした。 やりたくないなあという思いが強いです。

特に最後の炎上のようなものは、それ自体は鎮火できたのでもういいのですが、どうやってこれから防げばいいのやらと思うとむずかしいです。 自分としては当たり前のように使いなれた文書クラスに設定しただけで、そこに大きな問題があるとは全く考えていませんでした。 当然同じミスは今後しないでしょうが、どうしたって本質的に同じような見落としを自分一人でなくせるとは考えにくいです。 わたしの作業を随時みてくれる人がだれか居ればそれで済むのですが、そんなことを好き好んでするような人もいないですし。 どれくらいの出力を求められるような生活するかは考えたほうがよくて、とくに自分は各能力の差がはげしいので、上側に合わせすぎないようにすべきでないかとも思った次第です。

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