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試験勉強から逃避して、冗談でも書きます。

友人が優秀な英作文の話をtwitterでしていた。自分はろくな英語も書けないし、読む方も英語ネイティブで無いプログラマのいい加減な英語ばかり読んでいて、これはいけない少しまともな英語を眺めて心を改めるかと guardian.co.uk を開いた。そうすると、 UbisoftがテトリスのXbox One版とPS4版を出すというニュース が目に入った。テトリスに熱中した経験は誰もが有る。また、どんな計算機にもテトリスは移植される。それは言語や文化を超えていて、限りなく純粋なインタラクティブ体験。テトリスはまるで、人間の脳に直接アクセスして、脳にとってネイティブなマシン語で働きかけているかのようだ。そんな感じで記事は締めくくられていた。

久しぶりにテトリスでもやってみようかと思った。ブラウザで動くテトリスなんてごまんと有るとは思うが、とりあえず tetris.com からリンクの貼ってあった http://www.freetetris.org/game.php をやってみることにした。結構楽しい。確かに熱中した。(ただし、 http://www.twitchtetris.com/ の方がモダンで良いと思う。)

さて、他の(個人的には)快楽を感じる単純なパズルゲームとして、 整理整頓 自衛官 が挙げられる。この二つのゲームはどう違うのだろうか。

テトリスは、決まったペースでテトリミノが落ちてきて、粛々と処理し続けることを要求される。言うなればライン工で、テトリスをしている間はテトリスのことを考え続ける。そこで訪れる忘我状態は思索を許さない。テトリスには様々なクローンがあり、ゲームバランスがそれぞれ異なれど、ゲームデザインの根本的な部分が人を惹きつける。一つ一つ振りかかるテトリミノを処理するという部分は同一であり、テトリミノを並べることに惹きつけられた脳は、身体の一部と化した単調な作業に溶かされていく。予定調和的な、あるべきディストピアの姿とも言える。

整理整頓自衛官は、やりながら様々なことを考える。好意を寄せる人のこと、友人のこと、将来のこと。粛々とした歩みは無いが、しかし一方で乱数は理不尽だ。調子が良いときはサクサクと盤面を整えておけるのだが、やがて乱数の暴力を浴びせかけられてしどけなく乱れ、はち切れてしまう。このゲームは、ゲームバランスだけで面白さが成立しているように感じられる。たまたま危ういバランスの上に成立しているだけの世界。心は揺れる。